物流における荷待ち時間とは?短縮する対応策についても解説

マルハナジャーナル!

物流における荷待ち時間について知りたい人も多いのではないでしょうか?物流における荷待ち時間とは、トラックドライバーが荷物の積み込みや荷下ろし先に到着していても、拠点側の問題で作業が行えずに待つ時間のことです。

この記事では、物流における荷待ち時間について解説します。荷待ち時間を短縮する対応策についても解説するので、ぜひ最後まで確認してみてください。

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物流の荷待ち時間とは?

荷待ち時間とは、トラックが納品先・集荷先に到着していても、積み込みや荷下ろしが始まるまでドライバーが待たなければいけない時間のことです。

午前中の納品指定に合わせて早朝から走っても、現場の荷受け体制が整っていないために2時間以上待機する場合があります。この間、ドライバーは次の配送に向かうこともできず、実質的には無報酬の拘束時間が発生している状態です。拘束時間の増加は長時間労働や休息不足につながり、ドライバーの健康リスクや離職にも影響し、人手不足の深刻化を招きかねません。

荷待ち時間は、仕方のないことであると認識されがちですが、実際には利益を削り、人材確保を難しくする大きな問題です。現場任せにせず、リスクとコストを正面から捉え、削減目標を明文化することが企業として重要です。自社の荷待ち実態を把握し、荷主との連携を強化することで、生産性を高める前向きなプロジェクトとして進めていけるでしょう。

荷待ち時間の記録が義務化

2024年から荷待ち時間の記録が義務化され、物流現場では新たな動きが始まっています。これまで曖昧だった荷待ち時間を数値として把握し、非効率な待機や荷下ろし作業を改善するために、“見える化”を進めることが狙いです。

ドライバーの長時間労働の一因とされる待機時間を管理することで、業界全体の働き方改革が一歩進むと期待されています。国土交通省のガイドラインでは1分単位での記録が推奨されており、デジタル式タコグラフや配車システムと連動させれば自動記録も可能です。データは荷主への改善要請や交渉材料としても活用でき、現場では「データを根拠にした対話」が広がりつつあります。経験や感覚に基づいた判断ではなく、客観的な運営が可能になります。

今後は記録の義務対応のみにとどまらず、蓄積したデータを利用して平均待機時間の削減や積卸し予約の効率化に結びつけることが重要です。ツール導入の補助金やモデル事例も公開されているため、早めに体制を整えれば、現場の効率化と負担軽減を同時に実現することも可能です。

荷待ちが発生する原因

荷待ち時間が発生する原因は、荷役計画と運行の不整合、物流拠点の問題、荷主と関係者間の連携不足が挙げられます。

それぞれ詳細を確認していきましょう。

荷役計画と運行の不整合

荷待ち時間が発生する原因として、荷役計画と運行の不整合が挙げられます。荷主の積み込み予定と運送会社の配送スケジュールにおいて、重視する点の相違が原因です。

荷主が生産・出荷サイクルを重視する一方、運送側は交通渋滞や複数荷主の優先順位を加味したルート設計を行っています。このズレにより、早めの到着や遅れが生じると、ドライバーの待機が発生する流れとなります。荷待ち時間全体の30〜40%をこの要因が占めており、業界全体では年間数百万時間の無駄を生んでいる状況です。

ある物流企業の場合、荷主の10時積み込みに対し、運行上9時着が日常化して30分超の荷待ちが常態化していました。荷主との事前ミーティングで共有を強化した結果、不整合を20%低減し、待機時間を大幅に削減できた事例があります。

物流では、EDI(電子データ交換)で基幹取引を行い、クラウドツールによるリアルタイム情報共有をすることが効果的でしょう。国土交通省が推進する荷役予約システムは補助金対象で、運行管理ソフトとのAPI連携により自動調整も可能です。早期導入で効率向上を図れます。

物流拠点の問題

物流拠点の問題も荷待ち時間が発生する原因の一つです。倉庫・工場の設備・運用上の問題で、荷下ろし作業が滞り、ドライバーの長時間待機を招いています。

主な理由は、荷役設備の老朽化・不足、作業員配置の不適切さ、スペースの逼迫です。フォークリフトが足りず順番待ちが発生したり、積場の混雑によってトラックの進入が遅れたりします。国土交通省のデータによると、拠点要因は荷待ち時間全体の25%以上を占めており、全体的な物流効率を低下させているといえます。

対策として、ドック(荷受け場)増設や無人搬送車の導入が推奨されます。補助金付き設備更新を活用すれば負担軽減が可能でしょう。荷待ち時間を短縮するだけではなく、作業現場のオペレーション効率や安全性を高め、熟練作業員への依存度を下げる効果も期待できます。

荷主と関係者間の連携不足

荷待ちの主要な原因の一つが、荷主企業と関係者間の連携不足です。社内部署や外部委託先との情報共有が不十分で、荷下ろし作業の遅延を招いています

出荷担当・倉庫管理・生産部門のスケジュール調整不足や、下請け業者との連絡ミスが原因です。急な生産変更や在庫変動が即時共有されないと、ドライバーが到着した時点で荷物が未準備の状態に陥ります。この組織的なギャップが荷待ち時間の20〜30%を占め、ドライバーのストレスや運送効率の低下を助長しています。

SlackやMicrosoft Teamsのような社内チャットツール、または統合ダッシュボードの活用が推奨されています。無料のツールからでも開始でき、多角的連携が可能です。月次レビューを実施すれば潜在リスクを早期発見でき、荷待ち時間ゼロの基盤が築けるでしょう。

荷待ち時間を短縮する方法

荷待ち時間を短縮する方法は、バース予約管理システムを活用する、パレットの標準化を行う、入出荷検品の方法を見直すことです。

それぞれ詳細を確認していきましょう。

バース予約管理システムを活用する

バース予約管理システムの導入は、荷待ち時間を短縮する最も効果的な手段の一つです。物流センターや倉庫のトラックバース(荷役場)を事前にオンライン予約・管理するデジタルツールです

事前に荷役作業の時間枠を確保することで、到着時刻と荷役スケジュールを最適化できます。トラックの到着が分散され、荷役作業の計画的な実施が可能になります。倉庫側も人員配置や作業計画を事前に立てられるため、効率的な運営が実現するでしょう。

運送会社は専用のウェブサイトやアプリから希望の日時を選択して予約を行い、倉庫側は予約状況を一元管理します。到着予定時刻の30分前にはリマインド通知ができる機能もあり、遅延が発生する場合も即座に変更手続きが可能です。予約データの蓄積により、混雑する時間帯の分析や将来的な需要予測にも活用できています

システム導入時は、取引先企業との連携体制の構築が重要です。小規模事業者でも利用しやすいよう、操作が簡単なインターフェースを選ぶことや、導入初期には丁寧な説明会を実施することで、スムーズな運用開始が期待できます。導入に関する補助金制度が利用できる場合もあるため検討してみてください。

パレットの標準化

パレットの標準化は、荷役作業の効率を大幅に向上させるため、荷待ち時間の短縮に直結します。フォークリフトやパレット保管ラックなどの設備を最適化でき、作業員も慣れた手順で迅速に荷役作業を進められるためです。

物流現場では様々なサイズや規格のパレットが混在しており、これが作業効率を低下させる大きな要因となっています。パレットの積み替えや規格違いによる手作業での積み直しといった無駄な時間が削減され、荷役時間そのものが短縮できるでしょう。トラックへの積載効率も向上し、荷物の破損リスクも軽減されるため、検品作業の時間短縮にもつながります。

日本国内では1100mm×1100mmのJISパレットが標準規格として推奨されており、多くの企業がこの規格への統一を進めています。標準パレットを使用することで、倉庫内のレイアウト設計も効率化され、保管スペースの有効活用も実現可能です。

パレット標準化を進める際は、サプライチェーン全体での取り組みが不可欠です。自社だけでなく、納品先や配送業者との事前協議を行い、段階的に移行計画を立てることが成功の鍵となります。初期投資を抑えながら標準化を推進するには、レンタルパレット事業者を活用すると良いでしょう。

入出荷検品の方法を見直す

入出荷検品の方法を見直し、効率化することで、荷役作業全体の時間が短縮され、荷待ち時間の削減につながります。従来の目視や手作業による検品は、正確性を重視するあまり多くの時間を要し、トラックの待機時間を長引かせる主要因となっています

検品方法を見直し、バーコードやRFID(複数読み取れるタグシステム)などのデジタル技術を導入することで、検品作業のスピードと精度が同時に向上可能です。検品基準やルールを明確化し、必要以上に厳格な検品を簡素化することで、作業時間を最適化できます。入荷時と出荷時の検品フローを整理し、重複する工程を削減することで、倉庫全体の作業効率が高まり、結果的にトラックの滞在時間が短縮されるでしょう。

大手通販企業の物流センターでは、ハンディターミナルとバーコードシステムを活用した検品方法に切り替えたことで、検品時間が大幅に短縮されました。作業員はバーコードをスキャンするだけで自動的に数量確認と照合が完了し、エラーがあれば即座にアラートが表示されます。

検品方法の見直しには、現場作業員の意見を積極的に取り入れることが重要です。実際に検品を行う担当者が感じている無駄や改善点を洗い出すことで、より実効性の高い改善策が見つかります。AI画像認識技術を活用した自動検品システムなど、最新のテクノロジーも登場しています。自社の物流規模や予算に合わせて、段階的にデジタル化を進めていきましょう。​​​​​​​​​​​​​​​​

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荷待ち時間の削減は、ドライバーの労働環境改善、物流コストの削減、配送品質の向上という三つのメリットを同時に実現できる重要な経営課題です。​​​​​​​​​

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まとめ

この記事では、物流における荷待ち時間について解説しました。荷待ち時間とは、トラックが納品先・集荷先に到着していても、積み込みや荷下ろしが始まるまでドライバーが待たなければいけない時間のことです。

荷待ち時間が長引くほど、運送効率は大きく低下します。人件費や拘束時間が積み上がるため、企業にとっては大きなダメージです。

荷待ち時間を短縮する方法は以下の通りです。

  • バース予約管理システムを活用する
  • パレットの標準化
  • 入出荷検品の方法を見直す

単なるコスト削減にとどまらず、ドライバーの働き方改善、取引先との信頼関係強化、そして企業の競争力向上にもつながります。自社の荷待ち実態をデータで把握し、できることから段階的に改善を進めていくことが、持続可能な物流体制を構築する第一歩となるでしょう。​​​​​​​​​​​​​​​​