トラックの種類・サイズ徹底解説!見分け方・使い分けガイド

トラックの種類・サイズ徹底解説!見分け方・使い分けガイド マルハナジャーナル!

「トラックの選び方がわからない」「最適な車両で輸送したいけれど、失敗したくない」と悩んでいる事業者の方も少なくないと思います。

商品特性に合ったトラックの見分け方や使い方のポイントが事前にわかっていれば、コスト削減と品質維持を両立したトラック輸送を選択できるはずです。

この記事では、このような現場の課題に直面している方に向けて、トラックの種類やサイズの基礎から、実際の使い分けまでわかりやすく解説します。

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トラックの種類分けの方法

トラックの種類は小型・中型・大型の3つに分けられますが、その分類には道路運送車両法に基づく保安基準と、トラックメーカーの区分という二つの視点があります。

道路運送車両法では、トラックの寸法(車体の大きさ)や最大積載量、車両総重量を基に区別します。

小型と中型の区分は主に寸法と積載量から、中型と大型の区分は車両総重量で判定される仕組みです。

区分寸法
(全長/全幅/全高)
車両総重量最大積載量
小型4.7m以下 / 1.7m以下 / 2.0m以下5.0t未満3.0t未満
中型12m以下 / 2.5m以下 / 3.8m以下5.0~11t未満6.5t未満
大型12m以下 / 2.5m以下 / 3.8m以下11t以上6.5t以上
トラックの区分比較表(道路運送車両法)

中型・大型の寸法は同じですが、区分は車両総重量で分かれます。

一方、メーカーの区分では積載量でトラックの種類をわけている点が特徴です。

標準積載量4t未満で小型、4t以上は中型または大型とするシンプルな基準が一般的です。

区分呼称例最大積載量の目安
小型トラック2tトラック2t以内
中型トラック4tトラック3.0t以内
大型トラック15tトラック13t以内
メーカー区分の比較表

これは実際の運送現場での使い勝手や呼称にも直結しています。

「2tトラック」「4tトラック」「15tトラック」など積載量での呼び方も、メーカー区分に由来しており、初心者でも理解しやすくなっています。

この二つの分類方法を理解すれば、使用目的や法的要件に応じた最適なトラック選びがしやすくなるでしょう。

【サイズ別】トラックの種類

トラックはサイズによって、次の3種類に分けられます。

  • 小型トラック
  • 中型トラック
  • 大型トラック

それぞれのサイズで、最大積載量や車両総重量、必要な免許が異なるので覚えておきましょう。

ここからは、保安基準の規格に沿ってそれぞれのサイズや特徴を詳しく解説します。

小型トラック

保安基準による小型トラックのサイズは次の通りです。

寸法(全長/全幅/全高)4.7m以下 / 1.7m以下 / 2.0m以下
車両総重量5.0t未満
最大積載量3.0t未満

小型トラックは、中型・大型トラックに比べてコンパクトなサイズが特徴です。

街中の細い道や住宅街でもスムーズに走れるため、都市部での配送にぴったり。

荷台の種類も多く、箱型やバンタイプ、冷蔵・保冷機能付きのものなど、運搬する貨物の種類に合わせて選べます。

宅配便の配達やスーパーへの定期納品、生鮮食品・医薬品など温度管理が必要な商品の配送によく使われています。

普通免許で運転できる車種も多く、ドライバーを確保しやすい点もメリットです。

中型トラック

保安基準による中型トラックのサイズは次の通りです。

寸法(全長/全幅/全高)12m以下 / 2.5m以下 / 3.8m以下
車両総重量5.0t~11t未満
最大積載量6.5t未満

小型トラックよりも多くの荷物を積むことができるうえに、大型トラックほど運行のルールが厳しくないため、コストと使いやすさのバランスが取れたタイプといえます。

いわゆる「4t車」と呼ばれることも多く、パレット輸送やスーパー・量販店への納品、引越し便や家具の配送など、中距離の輸送によく使われています。

運転には【中型免許】または【8t限定中型免許】が必要です。

荷台のタイプも豊富で、荷物の積み降ろしがしやすいウイング車や、平ボディ、パワーゲート付きなど、現場のニーズに合わせて選べるのも魅力です。

大型トラック

保安基準による大型トラックのサイズは次の通りです。

寸法(全長/全幅/全高)12m以下 / 2.5m以下 / 3.8m以下
車両総重量5.0t~11t未満
最大積載量6.5t未満

一度にたくさんの荷物を運べるうえに、長距離の移動にも強いため、全国規模の配送や大量輸送にぴったりの車両です。

荷台の種類も幅広く、ウイング車や平ボディ、冷凍車のほか、トレーラーやタンクローリーといった特殊なタイプもあります。

主に工場からの製品出荷や、物流センター・大規模店舗への納品、建設現場への資材搬送などで活躍しています。

運転には【大型免許】が必要ですが、その分、物流の大動脈を支える重要な存在です。

【形状別】トラックの種類

トラックは、形状別(タイプ別)に見るとさまざまな種類があります。

主な形状は次の通りです。

トラックのタイプ特徴
平ボディ(アルミブロック)タイプ荷台が開放型で三方向から積み下ろし可能。長尺物や資材輸送に最適。
バン(箱)タイプ密閉構造で雨やホコリを防ぎ、精密機器や食品の配送に適している。
ウイングタイプ荷台側面が開閉し、両側から積み下ろせてフォークリフト作業に最適。
保冷/冷蔵・冷凍温度管理ができ、生鮮食品や医薬品の品質を保ちながら輸送できる。
ダンプ荷台が傾き自動で荷下ろし可能。土砂や廃材の運搬に多く使われる。
ユニック車(クレーン車)小型クレーン付きで重機や資材を自力で積み降ろしできるのが特長。
セルフローダー荷台が傾斜・スライドし重機や車両を自走で積み降ろしできる。
トレーラー牽引式で大量輸送が可能。荷台交換により荷役効率も高い。

それぞれ詳しく見ていきましょう。

平ボディ(アルミブロック)タイプ

平ボディ(アルミブロックタイプ)は、荷台の横にアルミ製のパネル(ブロック)が付いた、屋根や壁のないオープンタイプのトラックです。

左右と後ろの三方向から荷物の積み下ろしができるため、フォークリフト作業がしやすく、現場の効率アップにもつながります。

荷台が開放されている構造なので、長い資材やパレット・建材・機械のパーツなど、幅広い貨物の輸送に適しています。

使われているアルミ素材の側板は軽くて丈夫なので、運転しやすく、燃費にも優れている点もポイントです。

バン(箱)タイプ

バン(箱)タイプのトラックは、荷台が密閉された箱型になっていて、雨やホコリから荷物をしっかり守れるのが大きな特長です。

精密機器や食品、衣類、書類など、水や衝撃に弱い荷物の配送に向いています。

外から中が見えないため、防犯面でも安心です。

荷物の出し入れは後方から行うスタイルで、台車やリフトを使った作業もしやすく、都市部の集配や店舗への納品など、さまざまな場面で使われています。

ウイングタイプ

ウイングタイプのトラックは、荷台の側面が大きく開く「羽」のような構造が特長です。

左右どちらからでも荷物の積み下ろしができ、パレットを使った積み込みにも対応しているため、フォークリフトによる作業効率も抜群です。

工場間の製品輸送や、物流センターでの大量配送などによく使われています。

また、開いた側面が屋根代わりになるので、雨の日でも荷物を濡らさずに作業できるのも安心ポイント。

スピードと効率を重視したい現場にぴったりのトラックです。

保冷/冷蔵・冷凍

保冷・冷蔵・冷凍トラックは、荷台の中を一定の温度に保てる冷却装置を備えた車両です。

生鮮食品や冷凍品、医薬品など温度管理が欠かせない荷物の配送に適しています。

保冷車は冷気を逃がしにくい構造で外気の影響を抑え、冷蔵車は0℃前後、冷凍車は-20℃以下と、用途に応じた温度設定が可能です。

荷台は密閉されたバン型で、断熱性や衛生面にも優れているため、食品や医薬品の品質をしっかり保ったまま届けることができます。

こうした特性から、温度管理が求められる業界で広く使われています。

ダンプ

ダンプトラックは、荷台が油圧で傾いて、積んだ荷物を一気に下ろせる仕組みが特のトラックです。

土砂や砕石、産業廃棄物などを運ぶ建設現場や解体現場でよく使われています。

荷台が自動で動くため、手作業をほとんど必要とせず、短時間で効率よく荷下ろしができるのが大きな魅力です。

積む量や荷台の形もいろいろ選べるので、工場や倉庫での資材の出し入れにも活躍しています。

過酷な現場でもしっかり使える、頑丈で頼れるトラックです。

ユニック車(クレーン車)

ユニック車(クレーン付きトラック)は、荷台の前や後ろに小型クレーンが付いていて、重たい荷物を自分で積み降ろしできるのが大きな特長です。

フォークリフトや人手がいらないので、作業スペースが限られる現場や、重機の搬入・設置などにもぴったり。

建設資材や鉄骨、配電盤、精密機械など、クレーンで吊り上げる必要がある荷物の運搬に向いています。

狭い場所でもクレーン操作がしやすく、安全に作業できるため、さまざまな業種で活用されています。

セルフローダー

セルフローダーは、荷台がスライドしたり傾いたりして、車両や重機をそのまま自走で積み降ろしできる特殊なトラックです。

クレーンやフォークリフトがなくても作業できるため、建設現場での重機運搬や農機具の移動、事故車の回送など、さまざまな現場で活躍しています。

荷台が低く設計されたタイプも多く、大型機械や重い荷物でも安定して運べるのが特長です。

1人でも安全に作業ができるので、人手不足の現場や作業の効率化を目指す場面にとても便利な車両です。

トレーラー

トレーラーは、牽引する「ヘッド車」と荷物を積む「被牽引車(トレーラー)」が分離された構造のトラックで、一度に大量の貨物を運べるのが最大の特長です。

特に長距離輸送や港湾・工場間のコンテナ輸送に適しており、最大積載量が大きく、荷台の形状もコンテナ型や平ボディ型など多彩です。

荷台部分を切り離して交換できるため、荷役の効率が高く、待機時間の削減にも貢献します。

高い輸送効率と柔軟性を求める物流現場におすすめの車両です。

最適なトラックを選ぶポイント

自社で製造した商品を運搬するトラックを選ぶときには、貨物の性質や輸送距離、運搬頻度などを考慮する必要があります。

ここからは、自社商品を運搬するのに適したトラックの選び方のポイントを4つご紹介します。

運搬する貨物の性質を考慮する

最適なトラックを選ぶときには、まず「どんな貨物を運ぶのか」を考えることが大切です。

運搬する貨物のサイズや重さだけでなく、液体や粉ものなのか、温度管理が必要なデリケートな商品なのかといった特徴も確認しておきましょう。

たとえば、大量の荷物や重たいものを運ぶ場合は、大型トラックが適しています。

一方で、冷凍食品や医薬品のように温度管理が必要なものには、冷蔵・冷凍機能付きのトラックが欠かせません。

また、液体を運ぶならタンクローリーが便利で、衛生的に荷降ろしできるよう配慮されています。

このように、荷物の性質に合ったトラックを選ぶことで、安全で効率的な配送が可能になります。

輸送距離や運搬頻度から選ぶ

トラックを選ぶときは、「どれくらいの距離を、どのくらいの頻度で配送するのか」も大事なポイントです。

たとえば、近い距離を何度も配送するようなケースでは、小回りのきく小型トラックや中型トラックが最適です。

市街地や住宅街でもスムーズに走れ、ルート配送にも向いています。

逆に、長距離かつ大量に荷物を運ぶ必要がある場合は、一度にたくさん積める大型トラックやトレーラーが適します。

高速道路の走行にも向いていて、燃費やコストの面でも効率的です。

また、配送の回数が少なくても距離が長いときは、鉄道や船など他の輸送手段を組み合わせる場合もあります。

ただし、急ぎの配送や回数が多い場合は、やはりトラック単体のほうが柔軟に対応しやすいでしょう。

貨物の積み下ろしの方法を考える

トラックを選ぶ際には、「荷物の積み下ろしがスムーズにできるかどうか」も大切なポイントです。

たとえば、重くて大きいもので荷下ろし場所で荷役機器がない場合は、クレーンでの荷役ができるクレーン付トラックが効率的でよいでしょう。

一方、比較的軽くて小さい商品を運ぶのであれば、パワーゲート付きのトラックを使うことで、スタッフが手作業で安全かつ効率的に積み下ろしができます。

さらに、狭い場所での作業が多い場合は、小回りのきく小型トラックが適しています。

こうした荷物の種類や作業環境に合わせてトラックの仕様を選べば、作業のしやすさ・安全性・コストのバランスをうまく取ることができます。

法規制と道路事情を把握する

トラックを選ぶときは、「どこを走るか」「法的に問題がないか」といった点も、しっかり確認しておくことが大切です。

たとえば、道路法や車両制限令では、車幅2.5m・全長12m・高さ3.8m・総重量20tまでが一般的な制限とされています。

この基準を超えるトラックを使う場合は、「特殊車両通行許可」や「特殊車両通行確認制度」による事前の申請が必要です。

高速道路では一部の区間で高さ4.1mまで認められることもありますが、トンネルや架線の下など、通行できないルートもあるため、事前にしっかり調べておきましょう。

また、荷物が車体からはみ出したり、高さが規制を超えるような場合(幅は車体+10%、高さは3.8mまで)には、「制限外積載許可」が必要になります。

こうした法律上のルールや実際の道路事情をふまえたうえで、必要な申請を行い、ルートや現場の条件を確認しておくことで、思わぬトラブルを防ぎ、安全で効率的な輸送につなげることができます。

輸送時のトラックの種類にお悩みの方は日新運輸工業にお任せください

トラック輸送には、平ボディやウイング車、冷凍車などさまざまな種類があり、それぞれに特長があります。

コストを抑えつつ製品の品質を保つためには、依頼側もある程度、車種ごとの特性を理解しておくことが重要です。 

とはいえ、「自社の製品にはどのタイプのトラックが最適なのか」が分からず、判断に迷うという事業主の方も少なくないでしょう。

そんなときは、物流のプロである日新運輸工業にお任せください。

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まとめ

トラックの選び方は、輸送コストや荷物の品質を左右する大切なポイントです。

ただ、サイズや形状の種類が多く、自社に合う車両を選ぶのは簡単ではありません。

小型・中型・大型のサイズごとに積載量や運転しやすさが異なり、さらに平ボディ、冷凍車、ウイング車などのタイプによっても適した用途が変わってきます。

何を運ぶのか、どこまで運ぶのか、どんな場所で積み下ろしするのかなど、自社の状況をしっかり見極めたうえで車両を選ぶことが大切です。

しかし「どれがいいのか判断が難しい…」というときは、無理に一人で抱え込まず、物流のプロに相談してみてください。

日新運輸工業では、製品や配送ルートに合わせた最適なトラックをご提案し、安全でムダのない輸送をサポートしています。

迷ったときこそ、プロの知恵を活用するのが成功の近道です。