輸出通関の流れとは?通関に必要な書類や申告のタイミングも解説

マルハナジャーナル!

貨物を輸出するにあたって、避けて通れないのが通関手続きです。

輸出通関の流れを把握しておくと、必要書類を提出するタイミングや輸出にかかる時間が分かり安心です。

この記事では、一般的な輸出通関の流れや必要な書類、注意点なども解説します。貨物の輸出に疑問や不安がある方はぜひ参考にしてください。

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輸出通関の流れ

輸出通関の流れは、大きく以下3つの工程に分けられます。

  • 保税地域への搬入
  • 税関による審査と検査
  • 輸出許可の発行

上記工程の中で、貨物の搬入・輸出申告・税関による審査と検査・輸出許可の発行・貨物の搬出と荷積みが行われます。

輸出通関の詳しい流れを見ていきましょう。

保税地域への搬入

貨物を輸出する際には、貨物を一時的に蔵置する保税地域へ搬入しなければなりません。

そのためには、まず貨物を運搬する船舶や航空機などの手配が必要です。

その後、貨物によっては他法令手続きが必要となります。たとえば、植物防疫法・家畜伝染病予防法・輸出貿易管理令に関わる貨物です。

輸出申告は保税地域へ貨物を搬入したあとに行うのが一般的な流れとなりますが、保税地域へ貨物を搬入する前に輸出申告をするケースもあります。

税関による審査と検査

保税地域へ貨物を搬入すると、税関による審査と検査が行われます。

まず、輸出申告の際に提出した輸出申告書、インボイス、他法令関係書類の内容が審査され、必要に応じて検査も実施されるのです。

税関による検査は、貨物の中に違法なものが混入していないかを確認するものと、貨物の内容が申告内容と一致しているかを確認するものの2つがあります。

税関検査にかかる費用は輸出者に請求されます。検査はすぐに完了する場合もありますが、問題があったり、繁忙期であったりする場合などは当日中に結果が出ない場合もあると把握しておきましょう。

なお、税関検査は関税法で定められている行為なので、検査が必要となった場合は拒否できません

輸出許可の発行

税関による審査と検査が完了すると、税関から輸出許可が発行されます。

輸出許可が出れば、保税蔵置場からの貨物の搬出手続きができます。船舶や航空機に積載する手続きを経て、輸出通関は完了です。

輸出通関に必要な書類と手続き

輸出通関ではさまざまな書類や手続きが必要です。

通関には「自社通関」と「業者に依頼する通関」の2つの手続き方法があります。自社通関とは、その名の通り自社の商品の通関を輸出者自身が行うことです。

しかし、一般的には財務大臣の許可を受けた通関業者に依頼する場合がほとんどです。

通関業者とは税関手続きや輸送業者との交渉など、国際物流の手配を一貫して担う仲介業者です。通関業者を利用すると船の手配や書類作成、輸出申告なども行ってくれます。

輸出通関に必要な書類や手続きは、自社通関か業者による通関かだけでなく、貨物の品目によっても異なります。

ここからは、あらゆる品目に共通する書類や手続きについて紹介します。

インボイス

インボイスは輸出者が輸入者に発行する貨物の明細書で、仕入れ書や商業送り状とも呼ばれます。

インボイスに記載する項目は、輸出者情報や輸入者情報のほか、貨物の品名、個数、単価、合計金額などです。

輸出申告の際に、税関に提出を求められる場合もあります。

パッキングリスト

パッキングリストは貨物の梱包明細書です。

貨物の個数や重量、荷姿などを記載します。

インボイス(仕入書)を補完する書類ですが、貨物が少ないとインボイスと兼用され、パッキングリストを作成しない場合もあります。

シッピングインストラクション

シッピングインストラクションは、輸出者が通関業者に通関や船積みを依頼する書類です。

出港地・入港地・船名・出港日・貨物の品名や数量・荷印などを記入します。

シッピングインストラクションを基にDock Receiptが作成され、船会社が発行する船荷証券(B/L)に情報が引き継がれます

非該当証明書

非該当証明書は、貨物が輸出規制対象に該当しないことを証明する書類です。

具体的には、テロに使われてしまうような大量破壊兵器や武器、またそれに転用できる物を輸出しない証明となります。

貨物名・型番・1項から15項に非該当である旨の文言・16項に該当するときは16項に該当する旨の文言などを記載します。

非該当証明書は通常、輸出される品物の製造メーカーが発行するのが一般的ですが、メーカーから発行されなかった場合は輸出者自身が作成することもあります。

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輸出通関における注意点

輸出通関では法律面や費用面などでトラブルが生じる可能性があります。

スムーズかつ損をせずに輸出通関手続きを終えるため、輸出通関で想定されるトラブルを事前に把握しておきましょう

ここでは輸出通関における注意点を3つ解説します。

輸出してはならない貨物がある

書類を用意して通関手続きをすれば、どのような貨物でも輸出できるわけではありません。

関税法第69条で輸出してはならないと規定されている貨物は輸出できないので注意しましょう。

輸出できない貨物の具体例は以下の通りです。

  • 麻薬および向精神薬、大麻、あへん及びけしがら、並びに覚せい剤
  • 児童ポルノ
  • 特許権、実用新案権、意匠権、商標権、著作権、または育成者権を侵害する物品
  • 不正競争防止法第2条第1項第1号から第3号までに掲げる行為を組成する物品

上記のような貨物は、税関長によって没収・破棄されます。

B/Lは送るときは2回に分ける

国際海上輸送においては、船会社によって船荷証券(B/L)が発行されます。

船荷証券(B/L)とは国際海上輸送において、荷主と運送人との間で運送契約を結んだことを証明する有価証券です。

しかし、外国への輸送途中に紛失や消失してしまうと、現地に貨物が届いても荷受人は受け取ることができません

船荷証券(B/L)は通常3部発行されますが、原本を送る場合は、紛失や消失のリスクに備え、1部と2部に分けて送りましょう

2回に分けて送ることで、一方が紛失してしまっても、もう一方で貨物の受け取りができます。

現在では、船荷証券(B/L)の原本の送付を必要としない取引が一般的です。(Original B/L Surrendered / 元地回収済)

輸出通関でお困りなら日新運輸工業へお声がけください

輸出通関ではさまざまな書類を作成しなければならず、手続きも煩雑です。

手続きに不備があると税関を通過できないため、通関業者に依頼するのが一般的です。

通関業者をお探しの際は、ぜひ日新運輸工業にご相談ください。

日新運輸工業では、大量の貨物を運搬できる海上輸送の手配や航空便の手配を行っています。中国・台湾・タイの海外代理店と提携しているうえ、協力会社も駆使して世界各国へ輸出の手配が可能です。

また、港だけではなく、目的地まで荷物を運ぶドアデリバリーも行っているので、受け取り先までのお届けもお任せください。

日新運輸工業には通関業務の専門家が在籍しており、通関手続きを一貫して行えます。物流会社のため、輸送手段の最適化や手配は得意分野です。

通関作業にお困りの人は、日新運輸工業におまかせください

以下サービス紹介ページより食品輸出の問い合わせができますので、ご相談お待ちしております。

日新運輸工業の国際物流・通関サービス

まとめ

輸出通関の大まかな流れは以下のようになります。

  • 貨物の搬入
  • 輸出申告
  • 税関による審査と検査
  • 輸出許可の発行
  • 船積み
  • 船荷証券の発行

輸出通関の手続きでは上記のようにさまざまな工程を経るだけでなく、手続きに必要な書類も用意しなければなりません。自社で通関手続きや書類作成をするのは、かなりの労力や時間を費やします

しかし、輸出通関を通関業者に依頼すると、書類の用意や通関手続きを任せられます。

通関業者に依頼し、ミスなくスムーズに輸出通関手続きを終えることで業務の効率化も図れます。

通関業者選びで困ったら、ぜひ日新運輸工業にご相談ください。